top of page

長期の治療が必要な病気について

  • HAB保護動物クリニック 飯岡 恭子
  • 2017年10月19日
  • 読了時間: 3分

動物保護活動を行っていると、いろいろなケースの動物たちに

めぐりあいますよね

その中でも、保護活動を厳しくする物の一つが

長期治療が必要な病気をもっている動物のケースだと思います

①心臓病

②腎臓病

③アレルギー

個人的に三大慢性病と考えている三つを上げてみました

治療・維持・お世話にも手間がかかるものばかりですが

きちんとケアすることで楽に過ごさせてあげられるものも

多いのが事実です

治療がきちんと出来ていれば、病気を持っていても

譲渡につながったケースもあります

「とりあえず命を救ったから」の先にある治療を維持を

きちんと見据えて保護活動をすることは長く続けてゆくための

大事なポイントですね

①心臓病

近年、小型犬ブームにより保険所や愛護センターに保護される犬たちも

プードルやチワワ、ダックスフンドなど小型のワンちゃんが増えています

そこで多くなるのは「心臓病」です

もともとのブリーディングの悪さが影響し、日本の小型犬のほとんどが

心臓病の遺伝的因子を持っていると言えます

そのような犬が、大きなストレスに晒されて心臓病を発症することも

とても多いということですね

心臓病は残念ながら「治らない病気」の一つです

正常な機能を失った心臓は、完全に壊れてしまうまで一生懸命

働いてカラダを動かそうとします

ですので、投薬を行い「心臓の働きを助ける」ことはとても大事です

壊れてゆく心臓の機能をなるべく温存し、余生を楽に過ごすために

きちんとした投薬を行いましょう

投薬を続けても、かならず心臓の状態は悪化します

ですから、悪化を感じたらお薬の調節をこまめにしてゆくことも大事ですね

かかりつけ医ときっちりと相談しながら、フードやお薬で心臓を

守ってあげましょう

②腎臓病

猫ブームの中、老齢猫の腎臓病はどの保護ボランティアさまも経験のある

病気なのではないでしょうか

心臓と同じく腎臓も一度壊れてしまうと治すことのできない臓器です

ですから「投薬」や「皮下補液(自宅でできる点滴)」を行うことで

腎臓の残った機能を少しでも守ってあげることが大事です

③アレルギー

柴犬のブームはまだ続いていますね

有名ブログ犬にも柴犬がおられます

柴犬だけではありませんが、犬のアレルギーは非常に多いです

食事性だけでなく、接触性アレルギーやアトピー性皮膚炎なども

多く皮膚の状態が悪い保護犬を抱えるボランティアさまも増えています

アレルギーの治療は大きく分けて二つに分けられます

原因の除去と、皮膚の炎症を抑えることです

原因の除去が難しケースでは、投薬や皮膚を守る作用の強いサプリやフードを

利用することで良い状態を保つことができます

しかし、皮膚の状態をきちんと管理し投薬を続けなければ

すぐに皮膚の状態は悪くなってしまいます

以上にあげた3つは、どれも長期の治療や投薬が必要な病気です

しかしきちんとコントロールし病気の進行や悪化を抑えることも

十分に可能な病気でもあります

HAB保護動物クリニックでは、このような慢性病のコントロールにも

重点をおいています

長期に費用負担のかかる病気だからこそ、安く・わかりやすいきめ細やかな

治療を心がけたいと考えています

往診・お薬のご相談などもお受けしております(往診はお伺いできる範囲があります)。

かかりつけ医でいつももらっているお薬について知りたい・治療をしているけれど

なぜよくならないのか・・・などいろいろな疑問にもわかりやすくお答えしようと思っていますのでぜひお気軽にお声をおかけください

寒い季節がやってきます

いろいろな病気を知って、きちんと対応できれば

保護の幅も広がってゆくとおもいますので

ぜひご検討下さい^^


最新記事

すべて表示
夏の要注意

八月を超え暑い日が続いています 人間と違い、毛皮をまとった動物たちには厳しい季節だと いってもかまわないとおもいます そんな夏に多いトラブルについて 少し書いてみようと思います 熱中症 人でも多い熱中症ですが、近年はこのおそろしい病気で 命を落とす動物も着々と増えています...

 
 
 

Comments


bottom of page